マスターに寄せて
梅昆布茶
マスターに会った
仕事帰りの立ち寄った100円ショップ
たまたま見かけて追っ掛けてきてくれたようだ
グリーンのパジェロミニ
助手席にはkさん
マスターと一緒に
お店を切り盛りしてきた
可愛い女性だ
お店を辞めてから
薬剤師の資格でマツキヨで働き
今も借金返済中だと
kさんも市民文化センターのレストランで
元気に働いているんで
こんどもよろしくねって
僕はアイパッドの容量がオーバー気味で
彼女とも相変わらず盛り上がらず
でもMacBook ProからHDMIで
出力しようと考えていたり
渋谷や
新宿歌舞伎町で浮遊している
若者達は何をかんがえているのだろうと
ずいぶんと様々なギターを捨てて
いまはマスターからゆずってもらった
FGー130とフェンダーの
おもちゃみたいな ミニギターの2本 だけ
星雲の質量にみあうだけの
こころが欲しいと想うのだけれど
物理はずいぶん宇宙を明解にしつつあるとは理解しつつ
人間の法則はいつまでも保留されたまま
誰にも理解されない粒子が飛び交う
人間という宇宙空間で僕は絶対的に孤独ではないのだろう
別れた妻やもう結婚しているかも知れない子供たち
便りのないことが僕の容量を示唆するんだけれども
大好きな現フォ詩人たちもこうやって日常を
もしかして購っているのかもしれないとも想うのです
あまり詩を描かなくなったかもしれないし
それは詩とよべるものなのかどうか疑問ではあるが
いいんだそれは
マスターが店を閉めた理由よりはどうでもいい悩みだったんだから
僕はマスターから感じたエッセンスで生きる
ちょっと効かない僕のおまじないで日常を
音楽化したり映像化したりできる能力を夢見て
マスターみたいに挫折しても屈折しないおやじでいたいし
いつかあんな素敵にブルースを奏でられたらともおもう
死ぬまで自分の拡張機能に
気付いて生きることを
そっか
あんまり限定しないで
生きようとおもったわけなんです
マスターに会った
日のことなんです