錠前
黒髪

一見すると簡単で、実は難しい
鉄の錠前の鍵を見つけること
なにせ探す本人は目が悪いと来ている
ああ、どこにあるの
まずは目を治そう
そしたら鍵が見つかるはずだ
うどん屋で素うどんを頼んで
食べているうちに心が解けてきた
心の錠前は、自分にもどうしようもなかった
沢山の恥と、たくさんの怒りがあった
一人でいる時は大きな不安があった
もう、錠前は必要がない
僕が僕にありがとう
僕が君にありがとう
美しいものは温かいもの
それは少し怖いけど
鉄の心を抱えているのは大きな間違いだ


自由詩 錠前 Copyright 黒髪 2017-06-04 23:21:42
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