忘れ給えよ
坂本瞳子
仮面の下でほくそ笑んで
本当の気持を見せることなど
決してないから
スキップだってすることなく
握り拳を振り上げることもなく
寝っ転がって
のた打ち回って
髪を振り乱して
溢れ出す狂気を抑えることなく
身体を捩って捻って
つま先を舐めてご覧よ
恋の味などしやしないから
自由詩
忘れ給えよ
Copyright
坂本瞳子
2017-05-26 00:27:16