わたしは居る
星丘涙

陽の光が乱反射している

この町の匂いと音

この部屋に

私が居る

確かに私の肉体と霊とがひとつになり

私がこの世に居る

空から飛行機の飛ぶ音が響く

私は居る

私が居なくなる時

私の肉体は朽ち果てる

この町の匂いと音の中に

私は居ない

この部屋にも居ない

貴女はそれでも私の手を離さないのか

誰かが思いの片隅に私を引き戻すのか

私が消えても

私は居るのかもしれない

この世に

この部屋に

貴女と




自由詩 わたしは居る Copyright 星丘涙 2017-05-22 08:28:50
notebook Home