その代わりに、骨と対峙する
新人さん

その代わりに、
骨と対峙すると
頭蓋骨が白くなる

白は
雪の色、
鳩の色
体の中で燃える

血の色みたいな
雪が
降りしきる
錯覚・錯覚・錯覚

街角のビルの窓辺に
垂れ下がっていたがらんどうの風景たち

何もない、接続を閉じられた部屋
その部屋でまどろむ人々の目は眠りかけだ

彼らの目が
ゆっくりと
見開かれてゆくと、
それはべろりと垂れ下がっている、垂れ幕
まるで
優秀な
種子みたいに
残ることを考えて、はじける

はじけると
また
色が変わって
骨が
とがってくる。
土から、
股間から
体ではない内部から


自由詩 その代わりに、骨と対峙する Copyright 新人さん 2017-05-19 22:25:25
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