魔法のうどん粉
佐白光


 寝不足が続いている

 寝ようと思えば思う程 眠れない

 明日のことを考えて焦る

 深みに嵌る

 底なし沼だ

 足が抜けない・・・・

 朝だった 夢をみていた

 誰だかわからない 顔が思い出せない 夢だから

 その人が 眠り薬を飲ませてくれた

 底なし沼から生還 眠りにつく

 朝 声が聞こえる

 「眠れない 眠れないって騒いでるから

 うどん粉をね 眠り薬と言ってのませたの

 そしたら、あっという間に寝息よ」

 不安がない 安心するってこんなに気持ちいいもの

 うどん粉という名の魔法の粉で

 自分で飲んでも効き目はない

 信じて安心する

 騙されてもいいじゃない

 


自由詩 魔法のうどん粉 Copyright 佐白光 2017-05-14 23:37:15
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