魔法のうどん粉
佐白光
寝不足が続いている
寝ようと思えば思う程 眠れない
明日のことを考えて焦る
深みに嵌る
底なし沼だ
足が抜けない・・・・
朝だった 夢をみていた
誰だかわからない 顔が思い出せない 夢だから
その人が 眠り薬を飲ませてくれた
底なし沼から生還 眠りにつく
朝 声が聞こえる
「眠れない 眠れないって騒いでるから
うどん粉をね 眠り薬と言ってのませたの
そしたら、あっという間に寝息よ」
不安がない 安心するってこんなに気持ちいいもの
うどん粉という名の魔法の粉で
自分で飲んでも効き目はない
信じて安心する
騙されてもいいじゃない