グラスはもう少し曇っていた
noman
誰かが来るのを待つことはない
何かが訪れない理由を
考えることもない
途切れがちな映像の中で
ピアノの音と誰かの笑い声が
透明な膜を隔てて共鳴している
何かを
落としてきたはずだ
そもそも何を持っていたのか
初めから知らないのだけれど
自由詩
グラスはもう少し曇っていた
Copyright
noman
2017-05-08 00:09:29