ひかりの風
もっぷ
そとのあかるさは
風のように部屋を訪れる
異国の布の隙間からのエトランゼ
誘うように歌いながら
もう春のワルツでなく
初夏、その一歩だけ手前の
ひと時だけの静けさへの
招待状
(
いざない
)
のように みえない世界をふと思う
よろこびやかなしみを超えた
そんな名のない感情が 移ろいを
淡淡と 淡々と 淡々と――
まだ私には毛布がいる/ある けれど
件の風がやわらかくひかりを
――応えるすべを思い出せない
自由詩
ひかりの風
Copyright
もっぷ
2017-05-04 12:16:06
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