雲雀
AB(なかほど)

雲の隙間から降りてくる
やわらかい陽射しから

「  」

って聞こえた


それが
はじまりで
それで
おわりのようだった

結局
きみにとっては
ってつぶやいた
空から
あるいは心臓から

声が



声が

遠くの声が
まだその声が
聞こえるうちに


両腕をひろげて
こころを見せてあげなくちゃ
僕もだよ
って
芝にしゃがみこんで
それから
抱きしめるように




雲の隙間から降りてくる
やわらかい陽射しのように

そうね
 
 って聞こえた


それから
静かに抱きしめるように






  


自由詩 雲雀 Copyright AB(なかほど) 2017-04-30 21:00:01
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