五月の少年
ヒヤシンス


 整いすぎた言の葉に揺れる心は幼くて
 何を何の為に信じるのかすら分からなくなる。
 今日の夕暮れは冗長だ。
 そのうち私は僕になる。

 さなぎが蝶になる季節。
 過去の不幸を乗り越えて明日の希望を夢に見る。
 今ここに在る事を忘れてしまいそうになる時は
 太陽を吸い込むくらい深呼吸。

 最高の一日をあなたに届けたい。
 今日という日が今ここに在るうちに。
 最高の一日をみんなで感じたい。

 心もとない言の葉を五月のそよ風に乗せて歌おう。
 清らかな心を持つ人たちに向けて。
 そうして私は僕になるんだ。
 


自由詩 五月の少年 Copyright ヒヤシンス 2017-04-29 06:12:52
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