雨粒ひとつ
坂本瞳子

空を見上げる
雨粒が降りてくる
一直線に堕ちてくる
粒の一つをただ見つめる
目的などない
経過する時間の長さと
静寂を感じられる
この手の平に堕ちてくる
もたらされた潤いを
握りしめる


自由詩 雨粒ひとつ Copyright 坂本瞳子 2017-04-09 17:54:44
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