紐
はるな
夜
からだじゅうのあなたを摘みとりながら
指はあおく湿っている
記憶はうすくひきのばされて
ところどころやぶけながら
いつまでも種を蒔きつづける
朝
おもたい夢を湯舟に投げこんでざぶざぶあらう
たおれるビルをいちいち受けとめながら
湯をわかし
窓をあけ
記憶をまとめて紐でしばる
自由詩
紐
Copyright
はるな
2017-04-05 02:01:55