嫌なこと
坂本瞳子

嫌なことはすべて後回しにしたい

嫌なことをすべて先に終わらせようとすると
いつまで経っても終わらないことに気がついた

まず嫌ではないことから順に片付けていくことにしたけれど
後に待ち構えている嫌なことが気にかかって
常に嫌な気分に苛まれる

嫌なことは嫌なことで
結局いつになろうとも
やらなければならない

嫌なことは消えてなくなってはくれない

嫌なことを楽しんでやることができない

嫌なことをやって得られる達成感は
たかが知れている

やりたくないことを
やりたいことには
変えられない

気の持ちようか
気の持ちようなのか

嫌なことなんてこの世からなくなればいい
幼稚なことを大きな声で言ってみる
だからと言って嫌なことはなくならない

ふん
どうしたものか
どうにかこうにか
やり遂げてやるさ
できないかもしれないけれど
やってしまわねばならないんだろう
ほかにやってくれる人もいないんだろう
誰かにやらせることもできないんだろう

ふん
やってやるさ
ブータレながら


自由詩 嫌なこと Copyright 坂本瞳子 2017-03-04 23:44:43
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