夜の車窓
しずる
準急列車の三両目
帰路
メトロの窓に
橙色の影が揺れる
窓に映った自分の顔は
五歳は老けて見える
帰宅したらまずは
冷凍庫の中のシチューを温めて
トーストを浸して食べよう
暖かい風呂に浸かり
手足を伸ばして布団に入り
寝る前あの人に電話しよう
きっと元気になるから
そんなことを考えながら
ドアに身を預けもたれながら
車窓の私に微笑み返す
今日も1日お疲れ様と
心の中で呟いて
家路につく金曜の夜
2015/12/19
自由詩
夜の車窓
Copyright
しずる
2017-03-03 20:22:43