ゆめゆめ
はるな
ゆめの在りようを忙しなく描いては
愛おしく汚れて色付く指指
あたしたちは性懲りもなくなんども見つめあっては
数秒ずつの恋を終える
この世の輪切りを飾って悦に入るなよ
どんな隙間にも羽根は生えて
あらゆる壁に根は伸びる
飛びたつさまを予想しては裏切られ
その鮮やかさにひれ伏すこれが
恋でなくてなんと言うだろう
力強く広がるはだ色の地平に、
まっ暗なゆめが灯るとき
かちりとからだは傾いて
また落ちていく、
世界に、あるいは恋に
そうでなければまばたきのすき間に
そして羽根が生えて 根は伸びて
性懲りもなく見つめあっては
数秒ごとの永遠を終える