時は来たれり
坂本瞳子
貧相な身体の中の
脆弱な心が
翼を拡げて飛び立とうとしている
行かせてしまって
いいのだろうか
なにもかもを解き放つためならば
趾でもて雁字搦めにして
身動き取れないようにするべきか
なにも救われないが
なにも脅かされることもない
私はここでこうして見ていよう
憎しみも喜びも
すべてを受け流すため
自由詩
時は来たれり
Copyright
坂本瞳子
2017-02-25 19:15:46