ここから空とします
黙考する『叫』
すぐ近くにあるのに、この手じゃ掴めない
あんな傍にあるのに、この高さじゃ届かない
見えるのに掴めない あるのに届かない
むず痒い思いをするのなら
この手が届かなくなる その先を
そこから先を 空とします
青い空も 白い雲も
見えるのに 掴めやしない
夜の月も あの星も
手を伸ばしても 届くことはない
そんなものだと思い込めば
きっと少しは楽になれるかね
空を見て 空になった気分みたいになれば
身の周りも少しは軽くなるかね
ひとまずここから空とします
いったん心も空にします
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黙考する『詩』 Part.2