昧爽
青の群れ
ぬるい風が強く吹いて、寒さの角が丸くなる
冷たさがもう人を傷つけたりしない
そのうちうんざりするような薄水色の空が広がって春を呼びはじめるね
仄暗い街にとぼけた光が刺すまでのこと
空がだんだんと白むまでに
思い出を瓶詰めにして蓋をする
流すべきが水道水なのか
海水なのかはわかっているみたいだね
水たまりが澄んでいて綺麗だという事実以外
雨樋を滴る雪解けの水なのか
誰かの撒いた水道水なのかわからないかもしれない
別れも出会いも人間は曖昧に笑っている
春はいい加減なことばかりだ
自由詩
昧爽
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青の群れ
2017-02-22 16:38:49
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