自虐の歌
坂本瞳子
拭えない気怠さに埋もれてゆく
居心地の悪さはこの上なく
怒鳴りつけたい心臓は
腹の底へと沈めておく
まばたきをすることさえ煩わしく
ほくそ笑む方法すら忘れ
感情には雁字搦めに鍵をかけて
強固に縛り上げて
悲鳴を漏らすこともなく
このまま流されて行けばいいものを
抗うことすら知らないくせに
本能がそうはさせないというこの悲劇を
今こそ見せつけてやろうというのか
気を失ってしまいたいが
夢見心地で遣り過したいが
足の裏から血を流し続けようとも
歩き続け無ければならないこの身としては
怠惰な時刻に抱かれようとも
生命の力強さを改めて思い知らされる
そしてまた今日も空威張りで精一杯に