影送り
フユナ


影送りができそうなほど
晴れた日のまま
洗濯が終わった頃には
まだらの雪が降っていました

庭の梅はおおきく
息をしたようです
昨日までは
とりつくしまもないようだったのに

瞬いたと思ったら
窓ガラスについた傷だった
ガラスに自我がないと
どうして言えたろう

昨日
君の夢を見ました
君を君と呼ぶのは
もうやめにします



自由詩 影送り Copyright フユナ 2017-02-19 22:21:48
notebook Home