命
テレ東専門タレント
淡々と進む
学校の授業中に
別の先生が入って来て
私を呼んだ
おじいちゃんが死んだと
小声で囁いた
今日の朝も
いつもと同じように
朝ご飯を食べると
洗面所に走り
制服に袖を通したり
てんてこ舞いしていた
そんな時
ずっと寝たきりのおじいちゃんが
布団の中から手招きして
私を呼ぶの
おじいちゃんは優しい笑顔で
私の手を握り
腕をさすってきて
弱々しい力なんだけど
私を慈しむように
私は思う
おじいちゃんはあの時
自分の命がもう尽きることを
分かっていたんだと
桃色の頬をしたおじいちゃん
穏やかな顔をして眠ってる