博多へ行けない
朝焼彩茜色



今日は博多への出張だ
大分駅からホームへ向か

う が・・・

あの階段を降りればホームへ行け


  
ない・・・・・

まるでエッシャーの階段の様にぐるぐると
次元が笑っている 
私は閉所恐怖症の壁に押されてくる感覚を覚えた

近くにいた駅員らしき巫女姿の女性に声をかけたが
異国語で飛ばされた
私も飛ばし返したが
滑稽過ぎて身を引いた


博多で会議があるのに・・・・
今どきの列車の乗り方ってどうなんだ・・・
私が変なのかこの駅が変なのか そもそもホームは存在
するのか・・・

私はみかんの中に入りそこから皮を剥く感覚で何枚も何枚も
皮を内から剥いでいった

爪が橙色になったころ運転手を見つけることができた
ラッセンの液体を溶かした風景の中から彼は現れた
大股でシャキシャキと忙しなく歩く・・・私は追いかけて
彼にインタビューするかの様に
「30秒でいいので私の話きいてくれませんか」と
「博多へ行きたいのですが列車はどこですか」と

回答は飛ばされ
私も飛んだ



暫くを瞬間移動 

とあるトンネルで若くてかわいい二人に偶然会った
同じく今日博多へ出張する同僚だ
若くてかわいいだけで私のストレスの元だ
「ねぇどうやったら博多へいけるの・・私行けないみたいなんだ」

「○○さん来なくていいですよ」と動物でも追い払うような仕草

私の脳は頭を破り翼になった 
切れた瞬間翼になった

飛んで 飛んで 飛ばされて

分析するまでもなく夢のままで飛ばさせて・・・


自由詩 博多へ行けない Copyright 朝焼彩茜色 2017-01-31 15:07:02
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