逃避行
ふるる


鯨の街に行くならあそこ
花畑湯
ゆっくりつかって頬ふんわ

コンパススカートひるがえし
駆け落ちていく
二人はどこまでも
手をつなぐ薄明かり
海原は群青の鱗ばかり

着いたのは宇宙箱庭
砂漠の星座散りばめた
月のラベンダー風味
美味しいケーキ

もう疲れたから
やさしい珈琲を栽培
カップに咲かせる
珊瑚糖を入れて
そっと飲む




自由詩 逃避行 Copyright ふるる 2017-01-29 22:16:25
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