甘酒の海
水菜

手作りの甘酒をこくりと内に含むと、身体全体が柔らかく穏やかになる気がする。
甘酒の香りが好きだ。柔らかで落ち着く香り。

とろりとした静かにあまい海がうまれて


生きていく中で、ことばと、内がわのすり合わせは、とても大事だ。

中身と表出されることばがおなじであれ。

常々、自らにいいきかせる。

間違えれば、なんどもなんども繰り返し、自らを省みる。

失敗をわるいと責めたりはしない。失敗するたびに、自らの行える精一杯で向き合い、その度に自らに嘘のない答えを出す。それが、自らを省み続ける意味だと思う。

続けることが無意味なことはないのだろう。けれど、本当にそれでよいのか、自らに向き合い、尋ね続ける。

その度に、答えを見つけ、続ける意味を見出す。

柔らかでとろりとした甘酒は、それを思い出させてくれる。

大丈夫、前に進みなよと、柔らかく先をそくしてくれる。




自由詩 甘酒の海 Copyright 水菜 2017-01-26 02:16:01
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