立っている
もり



自由席で
立っている
自由席が
ぜんぜん
自由じゃない


ずらっと並ぶ
フックにかけられた
スーツの上着は
剥製
ほぼ 死んでいる

生あたたかい

時速200キロを
ゆうに
超えているのに
各席の緑茶は
すまし顔で
むかつく

明日
いきたくない
っていう
のぞみ
光の速度で
地球を
一周

気付かない




自由詩 立っている Copyright もり 2017-01-20 20:22:09
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