可否道その1
st

琥珀色のコーヒーに魅せられて
かれこれ数十年がたつ

あらたな抽出器具を発明し
実用新案まで申請して 
少数だが販売もおこなっている

おそらくありとあらゆるものを
試しただろう

豆 焙煎 容器 ミル 抽出器具 水など

現在はというと 手間と味のバランスをとり
最も効率のよい方法をとっている

味を追求すれば 限りなく時間と手間がかかる

その中でも豆の焙煎は
最も時間と手間がかかるが 
最も味と香りに影響する
琥珀色は軽焙煎
深煎りはほとんど黒色となる

豆の選択も重要で
むずかしいのは
その年の出来 不出来があること
今年のモカマタリの出来は良いとか悪いとか

あまりに面倒なのでやめてしまった



自由詩 可否道その1 Copyright st 2017-01-08 06:56:56
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