私の手
坂本瞳子
夢に描いた箱庭は
とても脆く
不均衡に過ごす幸せを
それと実感することなく
華を掻きむしり
火を放つことを望んだのは
ほかの誰でもない
私自身
誰か別の人に
壊されてしまうくらいなら
いっそ自ら破壊してしまおう
なにもかも
この心の底に
押し込めてしまうよに
枯れ果てた
涙と嗚咽と
あの日見た夢は幻
いや夢現
美しい想い出に
変えたのはこの手
自由詩
私の手
Copyright
坂本瞳子
2017-01-02 22:53:35