冬景色
坂本瞳子

背景は青い空
振りかざした銀の刃が
鈍く輝く

血飛沫が舞うことはなく
舌舐めずりする猫が忍び寄る
鳴き声を漏らしもせず

実に無様な冬の真昼
風が冷たく吹き荒ぶ
太陽の欠片は覗きもせず


自由詩 冬景色 Copyright 坂本瞳子 2016-12-29 18:58:11
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