肩透かし
坂本瞳子

かなぐり捨てたいのは
なにもかもだ

こんなちっぽけな
すべてだ

出かかって言えなかった言葉を
無理してでも吐き出すように
嗚咽に紛らせて誤魔化さず

世界の片隅から
あらん限りの力を振り絞って
大声で怒鳴ってやろう

その向こうから陽が昇るのを
楽しみにしていたのに
流れ星が飛んで行った

まあいいさ


自由詩 肩透かし Copyright 坂本瞳子 2016-12-28 23:45:59
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