久遠
レタス
幼い頃から
ぼくは時計が大好きで
何時も秒針を眺めては
朝日に光る産毛の中に
満足を覚えていた
117の電話を聴いて
今も正確さに
その美しさを享受している
多分ぼくは前世において
時計だったのかもしれない
化石の森の中で
育てられ
許せなかった
くるいは狂気の世界だった
零を発見した
インドの行者はいう
永遠と刹那は表裏一体だと
それはガンジスの砂をすべて数えたからだと言った
時間という観念の本質の究極は
有るようで無いのかもしれない
何故ならば
輪廻を繰り返して
点滅する宇宙に飲み込まれ
極大と微塵の真滅びの秘密を隠され
生きる喜びを胸中に秘められた
仏という作用が運動をしているからかも知れない
永遠の都はこの体に宿っていた