ふるる

あなたは孤独を陽にかざし
雨に濡らし
肩にかける

からっぽだと感じる
とても軽い

平気だ
本当に平気だと
重たい嘘を吐いては
かしぐ

北の風に寂しさが吹き荒れる日
虚しいと呟いてみたりする

眠りの浅い日
うつろに目を開けたまま見る
川岸の夢
うつろうのは
水にうつる逆さのあなた /きみ

近いうち
人類は滅亡すると言われ続けて
もうずいぶんになる
なんだか気の毒になる
がんばっているのに
ならいっそ早く /すでに

生まれた瞬間からもう寂しいので
忙しく生きる /生きなければならないよ

約束はできないから
会う時間を決めたりは しない
冷たいほとりをそっと歩いている

寒い
寒さを
感じる
大人しく
覗き込んでいるのはあなた /こちらへ

呼んで

言葉で /歌 で
……

小さな可能性はある /ない…
絶え間なく遮られる波
一瞬の弧を描き

時間も場所も接点もない
あなたへ / きみへ

届くとは思えない/ える…





自由詩Copyright ふるる 2016-12-10 21:29:41
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