みどり
水菜
(みどり) は、男でも女でもなかった
それを(みどり) は、知っていたし、特に問題にもしなかった
(みどり) は、理由付けされ続ける存在だった
ある日、鏡を見た(みどり) は、ふと、(自分) に興味を持った
(自分) と (意識) を疑った
(意識) は、何故、 てんでばらばらなのか、 と(みどり) は、 (自分) を思った
宙(そら) にきらめく、星を思った
星は、 てんでばらばらだった
光ったり、跳ねたりし続けていた
(みどり) は、 (意識) と (自分)も、あれと同じだと思った
ただそれが不快に思えた