砂利道
草野春心



  時折、ひとの心から
  とおく離れてわたしは
  砂利道に迷い出たとかげになる
  枯れ葉の屑どもに隠された光の粒が
  もっと大きな金色の光に攫われていくのを
  わたしは見る この世界に
  たったひとつしかないような
  狭くまるい 日なたのつめたさの中
  


自由詩 砂利道 Copyright 草野春心 2016-12-06 23:31:35
notebook Home