白い
由比良 倖

白い。何にも覚えてない。現実、現実、現実、赤くない、高くない、温かくない、現実。感、も無い。すごく寒い思いもしたいのにまるで私は生きてないみたいなんだね。まるで明日も私は生きていないみたいなんだね。まるで私の感情は私を突き抜けてコントロール出来ないみたいなんだね。見放された心は私の底に落ちていったんだね、取り出せるなんて。響いてください。響いてください。君は日が落ちると残酷な食べ物を要求するね。私は、沈黙の中、冗舌な乾きの中。音楽を、浴びせてください。 世界の終わりを見せてください。全ての生命体が終わってしまって私はそれを見ていて、空気の中、笑いながらそれでも私自身には放火出来るのだと震えること。が、そうだね、あなたと、私は違うだろうね。こんなに心が真夜中だと、まるで私の模様はいつ消えてもいいかのよう。生きているのです。



病棟なのです。あなたと私に違いはないのです。空が降ってくるのを説明するのも、だから、必要ないのです。あなたと私は同じなのです。だからあなたは、楽しんでいてください。だから、あなたは、私は、同じ街に住んでいて、だから、あなたは、私は、さよならを言う必要もないのです。私は、ただ、起きていたいです、夜明けの、アラームを、鳴らしてください。私は、ただ、起きていたいです。心臓が、動いていて、欲しいです。心臓が、動く、動いて、ずっと動いていて、そうして、それが鳴るのは、笑う、世界の決まりごとのような、音楽なのだと、私は、あなたは、並んで、承諾する、景色の、ひろいね、空の下なのだと、。あめ、降って…きますか?



寂しいあなたは、寂しいあなたは、寂しいあなたは、寂しいあなたは、ひとの、形をしていて、髪の毛が生えていて、息を、止めれます。もうすこし、あと何日かしたら、あと何秒かしたら、あなたは何か見える?、消える?。あなたはきっとひとの、かたちをしているからひとで、ひとなら、ひとなら、ひとなら、私は、好き。だから、お願い、出てきてよ、出てきて、ください。にんげん、たち。わたし。



私は、中音域の中に、生きています。ヴァイオリンでも、ベースでもなく、チェロのあたり。黎冥の虹の中。くらべるのは、嫌いです。好きなものが、好きです。グランジが、好きです。めたるちっくは嫌いです。わたしは、わたしは、わたしは、遍在すると思います。白と黒で挟まれた壁の中は違う、間違ってるので。血を流したいです。くらくら。わたしは、わたしは、わたしは、わかってもらおうなんて、思っていないです。思って、いないのです。


自由詩 白い Copyright 由比良 倖 2016-11-29 17:42:51
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