沈黙
ガト
年老いた母が
彼女の城だった台所で
記憶を失くしかけている
朝方
何気なく寝返りした布団の中で
夫婦は手をつなぐ
どちらも何も言わないけれど
悲しい時間を耐えているのだ
自由詩
沈黙
Copyright
ガト
2016-11-22 18:15:37