こういうときに
もっぷ

(こういうときに)
いつも見得てくるのは
石っころばかりが転がってる原野
曇っていて 夜ではなくて
怖さやさびしさは ない
色彩の灰色な単調さのなかに唯一
そよぐ一輪のあおい花があって
そこまで走っていって わたしは
その花をもっとしっかりとはっきりと
姿かたちを掴めるほどに見たい
そう願う けれどかなわずに
それなのにかなしさもなくてだから
たぶんほんとのお願いは どこか に
伝わってゆるされて
これがわたしに残されたしあわせのすべてなのだと
こういうときに いつも ありがとうございます



自由詩 こういうときに Copyright もっぷ 2016-11-20 19:29:21
notebook Home