機械踊り子
坂本瞳子
肘は曲がったまま
手折れた枝のように
か細くそれでも
萎えてはいない
傷ついた蝶を思わせる
華奢なバレリーナ
脚を高く挙げて
ニコリともしない
ぜんまいじかけの人形よ
その場で廻り続けるだけ
髪が乱れることもなく
汗を流すこともなく
乾いた身体の魅力の無さよ
血と肉の欠如
魂なき抜け殻よ
美しさには程遠い
自由詩
機械踊り子
Copyright
坂本瞳子
2016-11-16 21:10:05