覚醒夢〇天空眼
ひだかたけし

物凄い数の巨大な光球だ!
凍結した天空から突出し
黄色く、青白く、白く白く
凝視している凝視している
雪原に独り立ち尽くすこの俺を
生きてひたすら凝視しているんだ

深く彫り込まれた眼窩から
[これガ宇宙ダ これガ人々の魂ダ]
声の根底が木霊する、木霊する声の根底

何の保証もなく
恐怖と狂喜の狭間に
十歳の俺がウズクマル
雪原の白に目を血走らせ
赤い涙を点々と零し続け


自由詩 覚醒夢〇天空眼 Copyright ひだかたけし 2016-11-08 16:31:56
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