無題
もり
「どうせまたこのことも
詩に書くんでしょ」
とは
あなたの捨て台詞
本気で怒られていても
そこに 涙が流れても
身を悶えるほど
孤独を感じようとも なお
言葉は 食うこと
ただそのことに夢中だ
あてなき ガタンゴトン
風呂釜の キュッキュ
1速から5速までを
往来する風
律動に 産気づいた
いや、催した
痛みなど 程遠い
木魚を聞きながら
閃いた
どうすればいい
臨終の床で
産声が上がる
今さら反省してみたが
いつだって そうだった
笑うべきか
泣くべきか
それだけじゃないさ
肩を抱く詩が
またぽつり
ぽつりと