缶珈琲を飲み干しながら
りゅうのあくび
いつも遠い夢に寄り添いながら
哀しい季節を越えていく
涼しい風が吹いていただけで
記憶に揺れるコスモス
きっと言葉にならない
絶望ばかりの昔を越えて
ひとすじ涙が流れただけで
誰かに伝えるメッセージ
初恋を探す想い出は
恋が恋とは分からずにいただけ
愛が愛とは分からずにいただけ
だから初恋の記憶に
ずっと失恋はないかもしれない
未来の旅路にあるかもしれない
夜空に揺れるコスモス
何だか笑顔を見せて
真面目に誓いながら
そっと二人で缶珈琲を飲み干して
きっと渇いた喉を潤おして
晴れ渡る月夜はほろ苦い
誰かに伝えるメッセージ
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コーヒー・アンソロジー