私たちは果てしなく化け物になるしかない
狩心
波に乗る時、少しの自信と勇気が必要で
そこには盲目と興奮があって、他者とのコミュニケーションと座標の変換がある
記憶細胞がざわめいて、あらゆる事物を結び付けようと試みる
その結び付け方はメタファーの連続で、テスト形式で無数に限りなく広がっていく
得られた点数によって、無数にある棚の内の何処に侵入するか決定され
それはまるで宇宙空間を光速で突き抜けるジェットコースターのようだ
宇宙全体の0.000000000000000001%にも満たないその瞬間に
宇宙全体の101%以上の事が凝縮されている
行き着いた先に現れた存在に、果たして本当の価値があるだろうか
それを信じている時期もあったが、今は確実にそこに価値はないと確信している
本当の価値は形に成らない、だからこそ、存在は表現をするという構図が成立する
この世界でつかみ取れるものは、
本当のものと信じたいと思う、本当は偽りのメタファーの信念と
偽りのものと思いたい、本当は超現実である無慈悲な快楽しかない
苦痛は快楽とイコールなので、この際省いて考える
私たちは自分を自分だと思い、生物だと思い、存在だと思い、シンボルだと思っているが、
それらはすべて明らかに間違いである
私たち何者でもない
夜空に星が煌いているなどとロマンティックな事を歌うより、
泥の中をほふく前進して涙するのがお似合いである
どんな超現実を目の当たりにしても、真を貫いて波に乗れる強さが必要である
神は戯れている、そしてそんな自分に飽き飽きして、退席しておられる
この世界の中心に、この世界の外側に、
この世界のあらゆるものと同化している、
誰も座っていない神の椅子がポツンと、私の目の前に置かれている
私は引き攣った顔で、ただそれをボーっと眺めている、手立てはない、それが答えだ