ことばあそび二
田中修子
差し伸べた腕は切られてしまって
唇は閉じられて、舌を噛んでいる
忘れてしまったの? と尋ねると
遠くの遠にと囁かれて目に沁みる
喚いてはいけないことだから黙る
全て無視をして前をみてゆくこと
空だけはいつも広々としていても
二度と同じ色合いにはならなくて
呼吸をすることと同じだと気付く
自由詩
ことばあそび二
Copyright
田中修子
2016-10-25 01:55:45