行方
ハァモニィベル
*
昨日でいっぱいだった一日を過ぎてみると
何もなかった もう何処にも
やがて夕暮れを噛んだまま
灯りも付けない僕が
何かを乞う人のように
佇んでいる
残されていたのは
顔色の無い朝
窓の外にまだ眠りついたままの
灰色の汚れた死骸
明日が今日になる瞬間の
断つような
躊躇
(
ためら
)
いのない
午前7:00 の無邪気な陽射しが
確かな目的のような顔をして
解
(
ほど
)
けはじめる沈黙のなかを
振り向きもせず… 横切っていく
*
自由詩
行方
Copyright
ハァモニィベル
2016-10-19 07:38:31