命題
ヒヤシンス


 高原の落日に鮮やかな色彩を見る。
 深呼吸すると濃密な緑の香りがする。
 生を生きているという感覚。
 乾いた日常で感覚を捕らえようとすると逃げてゆくが、
 ここではそこかしこに咲く花々のように
 感覚が広がっている。
 私は一つ一つの感覚を拾い上げて自分の心に吸収させる。
 そうして私は覚醒する。
 印象からくる迷いはもういらない。
 そうして私は私の世界を駆ける。
 


自由詩 命題 Copyright ヒヤシンス 2016-10-08 02:25:31
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