イン ザ サンシャイン
坂本瞳子

いかように熱かろうとも
喉元を過ぎると忘れるように
腸が煮えくり返るほどの怒りを
今はもう忘れようとしている

こんな自分に嫌気が差す

どうにかして嫌味の一言も告げてやろうと思う割に
なんとかして恨みを晴らしてやろうとまでは思わない

そのくせ愚痴を言い出すと止まらない

涙を流すほどに怒っていようとも
空腹を覚え
くだらない冗談に堪えられない笑いが起こり
睡魔に襲われる

悶々として過ぎゆく時刻を過ごすのは
あまりに残酷だけれども
世界は私の怒りのためには止まってくれない

だからこそ
堂々と
お日様の下
怒りをぶちまけてやろう
怒りを声にして怒鳴り散らしてやろう
誰かに対して何かに対してではなく
お日様の下で怒りを露わに
何事も隠すことなく

そうやって
自分に正直に生きて行こう

どうせこんな風にしか生きていかれないんだから


自由詩 イン ザ サンシャイン Copyright 坂本瞳子 2016-09-23 00:28:04
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