母がぼくの肩に交じり
オイタル

母がぼくの肩に交じり
ぼくはぬるいお茶をこぼす
夢をも一度
ハ行に注ぎ入れて
湯気を吹き
そっとすする

ほら お食べ
銀のお椀に
盛り切れないほど いっぱいの
夢だよ
飲みきれないほどの
夢のコップだ
お前の 夢だ

夢の洪水だ
夢の皿盛りでおなかいっぱいだ
銜えたそばから
運ばれてくるんだ

おぼつかない足取り
水浸しのぼくたち
母がも一度ぼくの肩に交じり
ぬるいお茶の
湯気を吹く
そっと吹く


自由詩 母がぼくの肩に交じり Copyright オイタル 2016-09-21 18:16:46
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