シャンパン
藤鈴呼


ぷくぷくと可愛らしい頬に光る
シャンパンのあぶくみたいな透明な
それが涙で ありませぬよう
毎年 祈る クリスマス

やけに狂い咲く時計
刻むリズムは 定刻なのに
気が急いた分だけ 逸るのは
鼓動と おんなじ

キラキラと光る色合いのイメージは
白 そして 青
嗚呼 だけど 暖色系が 欲しいねって
きみは 笑う

自然な 空気感が 好きだと言った
沈黙も 耐えられる
そんな関係が 好きなのだと
何か 話を しなくちゃって
気遣いなんて イラナイって

次々と重なる 泡の山に
幾つもの 思い出 詰め込んで
カチリ 繋ぎ 合わせたら
時の奏でる音が 一つになった

同時に上がる 口角が
一つの影となる
メリークリスマス
来年も きっと

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自由詩 シャンパン Copyright 藤鈴呼 2016-09-14 14:24:01
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