時の場所
ガト

最後に故郷に帰った日

灯台に座って
風に舞うとんびを
いつまでも見ていた

神様の木のてっぺんに
命を抱えるとんびたちは

巣に近づくと魔法の笛を吹く

目が回るほど
螺旋に折り重なるとんびの笛の音

なぜだろう

あの場所がいつも
故郷のどこより懐かしい


自由詩 時の場所 Copyright ガト 2016-09-13 02:28:18
notebook Home 戻る  過去 未来