ライカM3 ファインダーの魅力
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カメラにとってファインダーは命だ
その昔 ライカM3のファインダーの完璧さに負けて
日本のカメラメーカーは
レンジファインダーカメラから撤退し
一眼レフカメラ開発へと向かったほどだ
いまでもM3のファインダーをこえるカメラは
ライカにおいてさえ ない
写真は空間を切り取る芸術で 絵画も同じようだが
M3のファインダーは 等倍のもので明るく
つねに全体がみわたせるもので ファインダーでみているとは
思えないほどだ
レンズの種類によって写る範囲が しめされるので
全体のなかから切り取る範囲が 簡単にわかる
このM3のファインダーは 装着したレンズとは関係のない
独立したもので 距離計を内蔵した高度な光学機構だ
一眼レフでは写る部分しか 見る事が出来ない
装着したレンズの映像となる
全体が見えないし シャッターを切る時
ミラーがある時は そのため 一瞬だがすべて見えなくなる
これが一番異なるところで プロにとっては致命的な時もある
ミラーの動作がないので シャッター音が小さく
このためM型ライカのみ 撮影が許される場合もある
またM3のファインダーのピント合わせは 素晴らしい
ほかより明るい中心の小さな長方形での 二重像合致方式で
暗いところでも 完璧なピント合わせができる
一眼レフではファインダーが暗すぎて ピント合わせが悪くなる
長い望遠レンズはビゾフレックスを使えばよい
一眼レフのようにも使用できる
このどのカメラにもないファインダーが 1954年に発表されたものなのに
いまでも使われ 高値となっている理由だ
現在のデジタルカメラなど 数年で二束三文となり
すぐに故障し 直すことも困難だ