悪意
ケカ
眠れずに時計を眺めている
窓辺は町の灯りで眩しい
イヤフォンを耳に突っ込んで
訳の分からない妄想をする
死に至りかねない孤独や
自分自身をそそのかす幻聴
向精神薬を飲み続けながら
治らないと諦めていること
目が合うと口を開けて笑い
あなたが好きだと言う
いたずらに好意を抱いては
幾度となく裏切られながら
踏みにじられる良心の為に
また目がさえてくる
世界は狭く救われない
誰もがどこかで祈っている
自由詩
悪意
Copyright
ケカ
2016-09-08 00:07:03